とらぬたぬきの皮算用

中小企業診断士を目指しています。

コンビニの店長と店内留学(人生を遡るシリーズ④)

新卒で入ったのがコンビニでした。

なぜコンビニを選んだかというと、元々本屋になりたかったのですよ。なぜ本屋になりたかったかというのは、次回に譲るとして。ですが、書店10社ほど新卒採用で受けて、全部落ちました。

当時、日本でいちばん書籍を売り上げている会社がセブンイレブンだったのです。(今はアマゾンかなぁ?)今よりもコンビニの雑誌の売場が広く、確かアマゾンが書籍しか扱っていなかった頃のことです。じゃあ、とりあえずコンビニに行こう。本部に行けたら出版社とやり取りするも良し、数年働いて退職して転職するのも良し、自分でお店を開くのも良し。

 

コンビニは日勤と夜勤のシフトがぐるぐるあって、生活リズムが崩れたり、アルバイトさんがしょっちゅう欠勤するので休みが取れなかったり、最初の上司と合わなくてメンタル不調になったり、いろいろありましたが、販売の仕事自体は楽しいなと思いましたね。

 

女子高生のアルバイトさんに

「今日はからあげセールやっているから、レジに来たお客さんに「からあげセール中ですがいかがですか?」って聞いてごらん。売らなくて良いから。聞くだけ。」

と言ってレジに立たせておいたら、どんどんお兄さんやおじさんが唐揚げ買っていくんですよ。

男子大学生のアルバイトさんに同じことを言ってレジに立たせておいたら、今度は主婦っぽいお姉さんたちが唐揚げ買っていくんです。

ちょっとしたことで売上は変わるんだなーと思いました。

 

何店舗か転々としましたが、あるとき配属になってお店が強烈でした。

スタッフは全員外国籍。日本のお店なのに、私以外全員中国語でコミュニケーションを取っていました。日本語はみなさん話せるので、私が会話に入ると日本語に切り替えてくれます。ここは本当に日本なのか? プチ留学気分です。

みなさん日本語は上手なのですが、ちょっと敬語を使うと通じなかったりします。なので、スタッフへの指示はなるべく簡単な日本語で出します。

みんな良い人だったなぁ。「てんちょーは、ひとり暮らしだから」と手作りの餃子をしょっちゅうもらっていました。

 

でも、治安の悪いお店で、身の危険を感じることもいくつかありました。また、同じ地区のスーパーバイザーが、店舗勤務以上になかなかブラックな職場環境で働いていらっしゃることも分かり、ちょっとこのまま仕事を続けるのは大変だなと思って、転職することにしたのです。